コラム【9月の中古マンション価格、東京都心11カ月ぶり下落】

10月26日の日本経済新聞にて、次の様な記事を見かけました。

東京カンテイ(東京・品川)がまとめた9月の中古マンション平均希望売り出し価格(70平方メートル換算)は、東京都心6区(千代田、中央、港、新宿、文京、渋谷)が8月に比べ13万円(0.1%)低い9239万円と11カ月ぶりに前月を下回った。
首都圏全体は5カ月連続で上がっているものの、過熱感から購入を見送る動きも出てきた。

東京都全体では5876万円と49万円(0.8%)高く、15カ月連続で上がっている。新型コロナウイルス禍で在宅時間が増え、住みやすさを追求し購入を急ぐ需要はなお旺盛だ。

都心6区は職場にも近く在宅勤務・出社のいずれにも対応しやすい。この1年の上昇率は7.7%と東京全体(13.1%)を下回るものの、もともと高値だったことで購入層が限られはじめたとの見方もある。東京カンテイの井出武上席主任研究員は「7月ごろから購入を様子見をする動きもみられた」と話す。

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東京都心6区(千代田、中央、港、新宿、文京、渋谷)では購入を見送る動きも出てきたとのことですが、東京都全体では新型コロナウイルス禍で在宅時間が増え、住みやすさを追求し購入を急ぐ需要はなお旺盛とのことです。

中古マンションの価格がやや高め傾向である事は実務をしながらも感じていましたが、この様な動きは決して今に限ったことではありません。
過去にも、マンションに限らず、土地の高騰や、新築マンションの価格高騰と言った値動きは繰り返しています。かといってバブル経済期の様な値動きにはなりません。

一部の事業者やデベロッパーが高額取引をすることによる吊り上げが主な要因であり、それに伴い新型ウイルスによる在宅勤務型の増加等と言ったことが考えられます。

この様な高騰傾向にある時期も山場に差しかかかったということでしょうか。

値上がりすればいつかは下がるのは当たり前で、このまま値上がりし続ける事は決してありません。平均所得を見ればすぐに分かります。
この10年の平均所得はほぼ横ばいである事からも明白です。

値上がり競争もそろそろ頭打ちといった感があります。この後に待ち受けるのは、価格競争に乗ってしまい資金繰りが悪化した業者の倒産も少なからずあるかも知れません。

売ろうとする方も、買おうとする方にとっても大切なのは、ご自身にとって『今か』なのかを充分検討してよく検証する事ではないでしょうか。

市場のニュースに一喜一憂しないようにくれぐれもご注意ください。

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