土地の有効利用を考える【知識】

あなたには100坪の土地があります。と仮定します。その場合この100坪の土地、あなたならどうします?というお話です。

土地を有効利用する方法には、細かく挙げると相当数ありますが、その中で人気がある方法は、『アパート・マンション経営』『賃貸併用住宅』『戸建賃貸』『駐車場経営』が主な土地有効利用方法となります。

1.アパート・マンション経営

木造・鉄骨系のアパートや、鉄筋コンクリートのマンションを建築して貸し出す方法です。狭い土地から、広い土地まで、敷地に合わせて計画が可能です。賃貸のニーズさえあれば、どこでも可能ですが、空室リスクを減らして安定、高収益を図る為には、競争力のある建物の建築が必要です。

メリット

  • 木造・鉄骨の場合、競争力のある建物をしっかりと建てれば、安定的な高収益を得る事が可能
  • マンションの場合、高めの賃料設定が可能
  • 鉄筋コンクリートの場合、建物の法定耐用年数が長い、融資も長期間可

デメリット

  • まとまった初期費用が必要
  • 場所の見極めを間違うと、空室リスクが高まる可能性
  • 鉄筋コンクリートの場合、木造よりも建築コストが高い

2.賃貸併用住宅

賃貸併用住宅は、1つの建物に『自宅部分』と『賃貸部分』を併設されている建物です。賃貸部分から得られる家賃収入を、住宅ローンの返済に充当できます。自宅の事だけでなく、賃貸ニーズを見極めることが大切です。

メリット

  • 家賃収入でローンを返済できる
  • 建物全体にアパートローンではなく、金利の低い住宅ローンを使える場合がある(一部制限有り)
  • 将来は賃貸部分を二世帯住宅として利用することも可能

デメリット

  • 需要が限られるので、将来売却がしにくくなる可能性もある

3.戸建賃貸

賃貸用の一戸建てを建てる土地利用方法です。戸建賃貸は、足音を気にせず暮らしたり、庭を利用したいと考えるファミリー層などに特に人気です。戸建賃貸は近年増えてきましたが、まだまだ競合が少ないので、有利に賃貸経営できる可能性が高いです。アパートが増えすぎているエリアで差別化するためにも向いています。

メリット

  • 希少性があるので、高稼働が見込める
  • 敷地を活かした設計が可能
  • 総建築費がアパート等を建築するより安い
  • 駅から遠くてもニーズがある場合もある

デメリット

  • 1世帯なので、入居者がいない期間は収入がゼロになる
  • 場所によっては戸建ニーズが少ない
  • 入居者によっては隣接とのトラブルになり兼ねない

4.駐車場経営(月極・コインパーキング)

駐車場経営には、コインパーキング月極駐車場があります。立地によって、どちらが向いているかは違いますが、需要に応じて敷地の一部をコインパーキングと月極部分に振り分けることも可能です。1区画あたりの最低必要面積は2.5m×5mです。車庫入れなどのスペースも必要なので、全体の敷地面積を7坪で割ると大まかな台数が計算できます。コインパーキングの場合は、専門の会社に毎月一定額で土地を貸すのが一般的です。オーナーの負担は舗装費用だけというケースが多いですが、オーナーがパーキングの機械を購入して設置することも可能です。月極駐車場は自営方式または不動産会社に管理を委託するのが一般的です。

メリット

  • 建物を建てる土地利用と比べると初期投資が少ない
  • 狭小地や変形地でも活用できる
  • 建物が無いので、解体費用もかからず、他の用途に転用しやすい
  • コインパーキング専門業者に貸す方法の場合、管理・運営は全て任せられる

デメリット

  • 建物を建てる場合ほど高収益とならない場合がある
  • 固定資産税が更地(駐車場)の方が割高となる

いかがでしょうか。ここに挙げた例は代表的な土地有効利用方法です。その他にも、『太陽光発電用地』、『コンテナ用地』、『コンビニ用地』、『老人ホーム施設』などと言ったような利用方法もあります。

いずれにしても、簡単に決断せずに、充分に相談、検討、検証する事がとても大切であり、また、『税金面』からの検討も充分に必要です。思いがけない税金の負担が降りかかる事もあります。土地の有効活用には専門職(不動産会社、建設会社、税理士etc.)と言ったように様々な専門家よるアドバイスを受けることが重要です。

くれぐれも、『全部丸投げ、任せっきり』とならないようにご注意ください。

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