不動産関連のニュースを見かけるとどうしても目がいってしまいます。
先日、こんなブログを書きましたが・・・
https://lawyershousing.jp/lh2/2021/11/16/%e3%82%bf%e3%83%af%e3%83%9e%e3%83%b3%e3%81%a3%e3%81%a6%e3%81%a9%e3%81%86%e3%81%aa%e3%81%ae%ef%bc%9f%e3%80%90%e3%83%9e%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%b3%e5%bb%ba%e8%a8%ad%e3%80%91/
そんな折、この様な記事がネットでありましたので、紹介と考察したいと思いました。
全国で、修繕積立金の増額が相次いでいる。保全は必要だが、大規模修繕に絡んで儲けを企む業者は多い。
(中略)
国土交通省が今年9月に改訂した「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」を見ると、1平方メートルあたりの修繕積立金は(20階未満・建築延床面積5000平方メートル未満の物件の月額)、335円で、10年前から5割以上も増額されている。
(中略)
実は、修繕費が高騰している理由は、人件費高騰のような経済的要因だけではない。そもそもマンションが販売される新築の時点で、修繕積立金が低めに設定されていることが問題なのだ。「デベロッパーがランニングコストを安く見せかけたいがために初期の修繕積立金を過少に提示する例が多く、いざ大規模修繕の話になると積立金が足りなくなるのです。わずか築5年ほどで、積立金の増額が管理組合の総会に上がってくることも少なくない」。
この様に、新築時からの設定されている修繕積立金が足りなくなってきており、止む無く値上げになるケースが後を絶ちません。当初から5,000円であったとしても値上げは全員が納得いくことにはなりません。様々な要因があると思います。
人件費の高騰なんて話は大半が間違っているでしょう。そこまでここ10年で職人さん達の所得が上がったかと言われると疑問でしかありません。
タワマンの修繕積立金が将来どうなるのか…と言うのは流行し始めた当初から懸念を頂いていました。所有者は何も富裕層ばかりではありませんし。
そもそもが、『当初の見込みの甘さ』が要因ではないでしょうか。新築分譲の時点で安く見せる為の設定をしてしまったが故に5年10年とする内にこのままでは賄えない、という事に気付くのでしょう。マンションの購入時には気付きにくいかも知れませんが、取得後は一戸建て同様、その維持管理責任は、所有者全員にあるという事です。戸建の場合も所有者に全責任がある様に、マンションの場合には共同だという違いだけです。全てを管理会社の責任にするのも少し的外れな気もします。
所有者である以上、無関心・無責任であってはなりません。他人ごとでは済まされない事なので、こうならない為にも、購入時にはきちんと多方面から検証する重要性が高いと言えます。しかしながら、一般の人が『長期修繕計画書』なるものを見せられたとしても分かりませんよね。
この様な事が多いことからも、個人的には『中古マンション』の購入が最適だと考えています。(弊社代表)
中古マンション(築後10年以上)であれば、1度は大規模修繕工事を行っていたり、といった様にノウハウが蓄積しているだけで無く、管理組合(所有者自身)も慣れてきているからです。
マンションって、『管理会社が入っていれば安心だよね』という事や、『あの管理会社ちょっと対応が良くないよな』という勘違いされている方も多く見受けられます。そもそもその管理会社に管理を委託しているのは他ならぬ『あなた自身』なのです。
ここでは、修繕積立金が取り上げられていますが、『管理費』についても同様です。但し『安かろう悪かろう』ではまた本末転倒ですので、所有者の皆様がどの様に運営していきたいか、を充分に議論していく必要がありますね。